フリーライターのお金の悩みと解決方法

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フリーライターのお金の悩みと解決方法

薬剤師ライターとしてフリーランスで活動するということは、会社員のように、いざとなったら守ってくれる会社の後ろ盾はないということです。

つまり、なにかトラブルが起きたときにも自分の力で立ち向かわなくてはなりません。フリーランスになって何が大変かというと、もしかしたらトラブルの処理かもしれません。

そこで今回は、フリーライターが遭遇することが多いお金にまつわるトラブルと解決方法をご紹介したいと思います。

ギャランティの支払いはいつ!?

原稿を納品して1カ月、2カ月……。
この原稿の原稿料はいったいいつ支払われるんだ!!!
なんてことありませんか?

独立してすぐの頃はわたしにもありました。
なんとなく、納品してすぐに「ギャラ払ってください!」というのが悪いかな…と思って、請求書を送っていいかどうかを確認できずにいたんです。今では、遠慮なくズバズバと聞いていますけどね!

ところで、わたしがなぜ、原稿料の請求をのんびり何カ月も待っていたのかというと、独立前に勤務していた医療系の広告代理店の支払いシステムをみていたことがあると思います。
前職では、ギャランティの請求が、納品後のタイミングではなくて、制作物が完成したときだったのです。おそらく、外部ライターさんやデザイナーさんへのお支払いもそのタイミングだったはず…。そんな感じだったので、支払いが数カ月後になることもあったのです。

ギャランティの支払いはお付き合いするクライアントさまによってさまざまです。
納品後の月末締めで翌月払いのところもあるし、制作物の完成をもって請求書の発行を依頼されることもあります。

わたしのように「原稿料はいつ支払われるの!?」とやきもきしないためにも、契約時に支払いサイトのことを確認しておきましょう。

一生懸命考えて提案した企画をパクられた!

めったにありませんが、たまに、しれ〜っと提案した企画をパクられることがあります。とっても残念なことです。企画を考えだすのに費やした労力が1円にもならないので、まるっと損をしてしまい、金銭的なダメージも大きいです。もちろん精神的にも……。

パクリもありますが、横取りのようなことをされてしまう場合もあります。
提案して採用されたシリーズものの企画のうち、1回分だけを依頼されて、それ以降はほかのライターさんに依頼しているのか、社内で書いているのか、お声がかからなくなるパターンです。(単にクライアントさまの満足のいくライティングができていなかったためかもしれませんが…)

こういう場合、明らかに「パクリだよなぁ…」と怪しく思っても「弊社でも、同じような企画を考えていたんですよ」と言われてしまえば、それ以上は追求できず、泣き寝入りになることがほとんどです。

とても悔しいし、残念なトラブルですが、少しでもダメージを減らすためには、クライアントさまから企画提案を求められたら、無償ではなく企画費をきちんと請求させて頂くようにすると良いかもしれません。

「企画が通ったら、ぜひライティングもお願いするので」と言われたとしても、相手との関係性、本当に信頼できる相手なのかを一旦冷静になって考えてからお返事するようにしましょう。

納品後にギャラを値切られた!

クライアントさまの指示通りの原稿を納品したのにも関わらず、いろいろな理由をつけて原稿料の割引を求められることがあります。

基本的には、指定通りの制作物を納品したのなら、毅然とした態度でいてOK。割引に応じる必要はないと考えます。
ただ、今後も続く可能性のある案件の場合には、単発の原稿料のみではなく、シリーズで合計どのくらいの収入が見込めそうか…といったことも加味して交渉に応じるかどうかを判断すると良いと思います。

この修正回数、工数で、このギャランティ!?

もし案件を進めている最中に、打ち合わせですり合わせた以外の修正や、なんらかの作業を追加で求められた場合には、その都度見積もり金額内で請け負うことが可能かを考えるようにしましょう。

もし、見積もり金額内での作業が難しい場合には、その時点ですぐに担当者さまに相談して再度見積もりをさせて頂いた方が良いです。

打ち合わせが多すぎて原稿を書く時間がない!

たまに打ち合わせ大好きな担当者さまに当たり、「本当に必要かな?」と思うような打ち合わせで、頻回に時間をとられてしまうことがあります。

こんな考え方はギスギスしていてあまり気持ちよくありませんが、フリーランスのライターは、自分の時間を切り売りしているようなもの。限られた時間を有効に使ってお金に換えて稼がなくてはなりません。打ち合わせに時間をとられると、その分を原稿作成の時間から差し引くなどの調整をしないと、ギャランティが目減りしていってしまいます。
それでも、高い品質の原稿を納めようとしたら、これはもう自分の身を削るしかないわけですが、そんなことをしていたら体を壊しかねません。

クライアント様に、良い原稿を納品するためには、原稿を作成する十分な時間が必要です。あまりにも頻繁な打ち合わせを求められる場合には、上記のように「質の高い原稿を作成するために時間が必要なので」と伝えて、今後の作業のすすめ方を改めて確認し直すなどの擦り合わせをした方が良いでしょう。

仕事がなくて収入がない

今まで挙げた悩みは、仕事があってこそのトラブルですが、今度は仕事がないという悩みです。深刻です。
これについては、こちらの「仕事がなくなったらどうする?仕事がないフリーランス薬剤師ライター」の記事を参考にして頂けたらと思います。

でも、仕事がない月がたまたまできてしまったくらいだったら、あまり落ち込んだり、悩んだりしなくて良いと思います。

フリーランスの薬剤師ライターの仕事は薬局の仕事と一緒です。薬局の仕事が患者さんありきで成り立っているように、フリーライターの仕事は依頼案件ありきで成り立っています。
たとえば、耳鼻科のクリニックの門前薬局だと、花粉症の時期と風邪やインフルエンザが流行する時期はものすごく忙しいけど、夏場は少し暇になりますよね。
フリーライターもそれと同じです。1年間を通して、目標としている年収分を稼いでいれば問題なしを考えましょう!